特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

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セミナー内容

第23回

「質的研究アプローチ【アドバンス編】-ユーザエクスペリエンスとエスノメソドロジー・会話分析」


会場 お茶の水女子大学
会場住所等 理学部3号館2階会議室 (東京都文京区大塚2-1-1)
テーマ 質的研究
概要と狙い ヒューマンインタフェース学会では、過去4回に渡って質的研究をセミナーとして取り組んできました。今回のセミナーでは、第20回、第21回として開催した「HI研究における質的研究アプローチ」のアドバンス編の第2段です。今回は、エスノメソドロジーと会話分析を取り上げます。特に今回は、HI研究でもなじみが深い会話分析に着目し、実際の分析方法をワークショップを通して学びます。

また今回は、取り上げるテーマとして、ユーザエクスペリエンス(ユーザ体験)を取り上げます。ヒューマンインタフェース研究だけでなく、ユーザエクスペリエンスを高めるためには、対象システムを実際のユーザーがどのように利用しているかを調査・分析し、新たなシステム仕様や開発したシステムの評価に活用することが必要です。そこで本セミナーでは、ユーザーがあるシステムを実際に利用している映像およびその会話の書き起こしデータを分析対象とします。

また、本セミナーを受講することをきっかけに、エスノメソドロジーを使って論文を執筆するための流れやポイントなどについても言及する予定です。

ワークショップでは、個人作業とグループ作業があります。分析作業では、映像データをパソコンを使って分析しますので、パソコンとイヤホンが必須です。

なお、本アドバンスコースを受講された方には受講証を発行いたします。この機会に質的研究法(エスノメソドロジー・会話分析)の分析技法を学ばれることをお勧めします。
 
  
日 時

2013年12月6日(金)10時~17時(開場は9時30分。終了時間は予定で30分程度延長する場合があります)


会 場

お茶の水女子大学 理学部3号館2階会議室

 〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1



交 通

http://www.ocha.ac.jp/access/index.html


申 込

「セミナー参加申込方法のご案内」のページをご参照下さい。

募集定員

30名 (定員になり次第、キャンセル待ちリストに順次加えさせていただきます)

キャンセルポリシー

応募締切はセミナー開催日の一週間前です(資料準備等の関係のため)。
・一週間前を過ぎてのキャンセルは、参加費の100%をお支払いいただきます。

参加費

会員・賛助会員 10,000円
非会員 15,000円
学生 5,000円(当日、学生証提示要)

想定対象層

・大学、研究機関、企業等の研究職もしくは教育職、実践的研究者、開発者、学生(学部生、院生)等で、ヒューマンインタフェースの研究・開発に携わっている方、もしくは、興味、関心のある方。
・ コミュニケーション研究等において、インタフェース、インタラクションにおける質的な事象、関係性等を分析対象とする方、もしくは、それら質的な事象や関係性自体に興味、関心のある方。
・ エスノメソドロジー等の社会学的手法、質的研究法に興味、関心のある方。

講習テキスト

あり

受講証

本セミナーの参加者には学会発行の「受講証」が発行されます。

講師

城 綾実 氏(国立情報学研究所)

秋谷直矩 氏(京都大学)

コーディネーター

安藤昌也 氏(千葉工業大学)

講習内容

<受付>
9:30~
10:00~12:00  講習1
     ・「UXとエスノメソドロジー・会話分析」安藤
     ・「エスノメソドロジーと会話分析」秋谷
     ・「会話分析」城

13:00~16:00 演習
     ・データの概観とトランスクリプトづくり(個人作業/グループ作業)
     ・現象を説明するリソースのピックアップ(個人作業/グループ作業)

16:00~17:00 講習2
     ・「実際の研究への活用とアドバイス」城

持ち物【重要】

●パソコン(動画再生ソフトが入っているもの:Quicktime推奨。詳細は申込後にメール等にてご連絡します)。
●イヤホン(動画の音声を各自が聞くための)
●筆記用具等

講師プロフィール

 

城 綾実氏

国立情報学研究所コンテンツ科学研究系 特任研究員

 
1984年生まれ.京都府出身.滋賀県立大学卒業後,同大学大学院へ進学.日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て,2013年3月博士号取得(学術).現在,国立情報学研究所コンテンツ科学研究系特任研究員(坊農研究室).学部生で細馬宏通先生のゼミに配属になり,映像データを用いて人々のインタラクションをミリ秒単位で観察する微視的分析(microanalysis)に興味を持って以降,対人場面における人々の何気ないことば・身体動作のやりとりが,いかに精巧に組み合わさっているのか,その過程と結果を通じてどのような社会的な「効果」が生まれているのかを探求すること(端的に言えばコミュニケーション研究)に従事する.院生の頃から社会学に基盤を持つ会話分析(conversation analysis)を学んでおり,微視的分析からわかる身体的微調整の妙を,秩序立った社会的行為を支える重要な側面として多くの人に理解してもらえる形で示したいと日夜奮闘中.


秋谷 直矩氏

京都大学物質 -細胞統合システム拠点(iCeMS)科学コミュニケーショングループ特定研究員


埼玉大学大学院理工学研究科理工学専攻博士後期課程修了。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員、立教大学社会学部兼任講師等を経て現職。専門は社会学。とくにエスノメソドロジー・会話分析。近著に『フィールドワークと映像実践:撮り方・作り方』ハーベスト社(南出和余と共著)。