特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

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概要

「コミュニケーション研究、インタラクション研究における評価ワークショップ第1回」


開催日 2013年3月17日(日)13時半~16時半
会場 筑波大学東京キャンパス
趣旨

コミュニケーション研究、インタラクション研究においては、研究開発成果の評価が重要な課題となっています。この評価には、機能性や性能といったエンジニアリング的なシステム側における評価と、システム側の機能や効果を用いる、あるいは、それらとの関係性を有するヒトの側における評価の2つがあります。この2つの評価の違いは、システム側、ヒト側という視点位置の取り方の相違だけではありません。多くの事例において、後者のヒトの側での評価には、ヒトを扱うが故の難しさや手間があること、特に実験の実施における所謂ノウハウやハウツウといった必ずしも体系化がなされていない経験則や暗黙的なものが要求されることや、倫理的な面なども含んだヒトを対象とすること自体の困難さ、あるいは、定量的な評価が必要なのか質的な分析が重要なのかについて判断が難しいことなど、研究を実施する上で無視しえざる困難や課題、問題点を経験されたこともあるかと思われます。また、そのような困難や課題に直面した際に、どうやって具体的、直截的、あるいは効果的な方法論を実現すれば良いのか、あるいは、そのような方法論についての知識をどうやって得れば良いのかについても難しさを感じる場合があるものと思われます。
このようなコミュニケーション研究、インタラクション研究各々の評価における課題、問題点について、様々な領域、分野の研究者、技術者、実践者が一堂に会しオープンに議論することで、課題や問題に対する認識の共有化を行い、課題や問題点への対処の方法や手順を見いだすこと、課題や問題点における所謂ニーズとシーズのマッチングをはかることなどを行うことは、学会が催す学術活動として意義深いものがあると考えています。
今回、以上のような背景と企画意図の下、上記に示すような評価研究における課題、問題点について議論を行う第1回ワークショップを、コミュニケーション支援専門研究委員会(SIGCE)とインタラクションのデザインと評価専門研究委員会(SIGDE)合同の研究談話会として執り行います。
本ワークショップは継続的な取り組みとして、不定期に年間複数回の開催を目指します。
(ワークショップ・コーディネータ:SIGCE 石井裕、SIGDE 杉原敏昭)

参加申込

今回のワークショップは、事前申込制といたします。

参加をご希望される方は、以下の申込先アドレスに、以下のワークショップ形式で示す各自のポジションペーパーを添えて、お申込みください。

colloquium.sigde[at]gmail.com

オブザーバ参加(下記参照)の場合にも、必ず事前のお申込みをお願いいたします。

問い合わせ先

SIGCE 石井 裕(ishii[at]cse.oka-pu.ac.jp)

SIGDE 杉原 敏昭(sugihara.4society[at]gmail.com)

スケジュール

2012年3月17日(日) 13時開場

13時半~16時半 ワークショップ

ワークショップ形式

本研究談話会は、参加者全員の討議によるワークショップ形式で執り行います。
原則として、参加者は、自身のスタンスや課題、問題点等について明確化したポジションペーパー(必要項目は下記参照)を持参し、そのポジションステートメントについてのショートプレゼンテーションをしていただきます。
ポジションペーパー無の参加者はオブザーバ参加者といたします。オブザーバ参加者は、ポジションステートメントに相当する発言は認めませんが、以下に示す全体討議(下記ワークショップ構成の2および3)には参加することができます。
ポジションステートメントのショートプレゼンテーションの後、参加者全体の討議を行います。
ポジションペーパーには、
1)自身の立場、スタンス、あるいは、評価との現実的な関わり合い方
2)評価における問題意識、課題、あるいは、提案
3)評価の方法論における具体的な問題点や課題(ニーズサイド)
評価の方法論における具体的な提案や適用事例(シーズサイド)
以上を具体的に明確化して記述してください。分量的には、各2~3行の1枚ものスライド
を目安とします。内容的には、具体的な研究課題と密接な、いわばお悩み相談でも構いません。

ワークショップ構成

1)参加者のポジションステートメント、ショートプレゼンテーション
2)ポジションステートメントに対する全体討議、個別課題等に関する発散的議論(モデレータ有)
3)個別課題等のリストアップ、方法論に関わる因子類の抽出等、収束的議論(モデレータ有)
上記3については、2の討議次第で今回のワークショップ内では行わない場合もあります。継続的な取り組みとして、後日のワークショップに議論を引き継ぎます。
このような議論を重ね、その議論の中で抽象度を上下させ、あるいは、具体的な事例ベースでの議論の発散と収束(必ずしも収束は必要ではないかもしれません)を行うことで、評価の方法論に関する学問体系的なディレクトリ化、あるいは、学問哲学的な思惟を行う場の確立といったものを期待しています。

関連行事

同日午前、同会場にてヒューマンインタフェース学会特別講演会を開催いたします。

" 'What about sea urchins?': supporting the work of distributed collaborative ontology building".
Prof. Dave Randall, University of Siegen, Germany (ex. Manchester Metropolitan Univ.)