特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

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講習会

2001年10月2日(火) 9:30-12:30


コース1「人間中心デザインへのエコロジカル・アプローチ」

司会:井手 將文(徳島大学)

人間の習熟とともに対象とのかかわり方が変容していくプロセスについて、コロジカルアプローチとして知られるレンズモデルによるインタラクション分析の手法を中心に紹介する。さらに人間と機械が仕事を分け合う関係を、設計者が事前に固定化するのでなく利用者の実践のフェーズを経て初めて完成させるように導くためのシステムデザイン原理と、人と機械・環境との相互作用の観点からの「熟練・熟達」の捉え方、さらに人間―ロボット(エージェント)協調系設計の研究事例について概説し、社会性を重視したインタフェース設計と技能伝承支援に向けた展望についてまとめる。

内容

「人間中心デザイン」の背景
  • 人間中心設計・人間中心生産・人間中心の自動化の概要
モノづくりの現場の設計知・生産知のナレッジマネジメント
  • 官主導の取り組み
  • 民間での取り組みの実状
エコロジカル・アプローチ
  • 熟練者の認知のスタイル:暗黙知としての「技能」の生態学的意味
  • 環境に分散された認知と作業環境場の設計:エコロジカル・エキスパート
  • エコロジカル・インタフェース・デザイン
ブルンスウィックのレンズモデル分析
  • 社会的判断理論と熟練者モデル
  • ヒューマン・システム・インタラクションの定量分析
社会性を重視した自動化(socially-centered automation)に向けて
  • インタフェース・エージェントの社会性推論
  • 人間―エージェントの共創場設計
  • ロボット遠隔操作システムにおける共有自律(shared autonomy)
  • 技能伝承支援システム
椹木 哲夫 先生(京都大学大学院工学研究科)
主要著書: 知識システム工学(共著)
知能工学概論(分担)
挑戦:知能化する機械(分担)など
専門分野: システム工学、知識情報処理、人間機械系設計、デザイン論

コース2「ネットワーク時代の人間関係」

司会:米谷 淳(神戸大学)・中村 敏江(大阪大学)

ITによるネットワーク時代に、人間関係はどのような影響を受け、どう変わりつつあるのだろうか。コミュニケーションの道具としてコンピュータや携帯電話が普及するにしたがって、対人関係の形成のしかたや形態は激変したといえる。この問題について、心理学、社会学、ボランティア行動学の観点から、実践とフィールドワークに基づく事例研究も交えて話をしていただく。

「ネットワーク時代の対人行動学」

  • ネットワーク時代における人間関係の特徴-なにが人間関係を規定するのか-
  • コミュニケーション様式の変化とメディアの持つメッセージ性
    対面・非対面コミュニケーション、CMC、「携帯」コミュニケーション
  • 対人コミュニケーションの機能と伝達性の検討
    チャンネルと機能、なにを伝達するのか
  • 心を反映するコミュニケーションと社会的スキル  メッセージは、どう記号化し、どう解読されるのか
  • 人間関係を回復する「コミュニケーション」力  メディアを活かし、人間関係を促す
大坊 郁夫 先生(大阪大学大学院人間科学研究科教授)
主要著書: 「しぐさのコミュニケーション-人は親しみをどう伝えあうかー」
サイエンス社 
「魅力の心理学」 ボーラ文化研究所 など
専門分野: 対人社会心理学(対人関係の展開過程、対人コミュニケーション)

「ケータイから見たメディア変容とコミュニケーション」

  • メディアは社会を変えるのではなく、社会がメディアを変える
  • ケータイは人間関係を変えるのか?
  • 現代人にとっての「鏡」としてのケータイ
  • メディアリテラシーの観点からケータイをとらえなおす
岡田 朋之 先生(関西大学総合情報学部助教授)
主要著書: 「ポケベル・ケータイ主義!」 ジャストシステム 1997(共著)
「新版 現代文化を学ぶ人のために」 世界思想社 1998(共著)
「ケータイ学入門」有斐閣 近刊(共編著)など
専門分野: メディア論、文化社会学

「ボランティア・ネットワークー災害時におけるITの活用ー」

  • 阪神大震災におけるボランティア
  • ボランティアネットワークの動き
    (「日本災害救援ボランティアネットワーク」〔NVNAD〕、「全国災害救援ネットワーク」〔Jネット〕の概要)
  • 顔の見える関係づくり(ローカルな取り組みとグローバルな取り組み)
  • 安心・安全なまちづくりを目指して
渡邊 としえ 先生((財)集団力学研究所研究員)
主要著書: 「大震災100日の奇跡」 神戸新聞総合出版センター 1995(分担・共著)
「心理学者がみた阪神大震災」 ナカニシヤ出版 1996(分担・共著)
「大震災5年の歳月」 神戸新聞総合出版センター 1999(分担・共著)
「よみがえるコミュニティ」 ミネルヴァ書房 2000(分担・共著)
専門分野: グループダイナミクス、社会心理学

コース3「ITを活かすヒューマンインタフェース」

司会:大須賀美恵子(三菱電機)

ますます便利になるネットワーク機器、使う人間の立場から見るといろいろな誤解、大きすぎる期待など、人間の限界、情報処理の限界、ネットワークの限界を例示しながら、ヒューマンインタフェースの立場から見直す。その上で、高度メディア社会での生活情報技術として身体から身体への身体的コミュニケーション技術の概要と事業展開を紹介し、ITを活かすヒューマンインタフェースを展望する。

「身体的コミュニケーション技術」

  • コミュニケーションにおける引き込みと身体性
  • 心が通う身体的コミュニケーションシステムE-COSMIC
  • 生活情報技術としての身体的コミュニケーション技術
  • 産学連携ベンチャーでの事業展開
渡辺 富夫 先生(岡山県立大学教授)
主要著書: 「赤ちゃんの認識世界」 ミネルヴァ書房 1999(共著)
「ヒューマンインタフェース」 オーム社 1998(共著)
専門分野: ヒューマンインタラクション

「ネットワーク時代とヒューマンインタフェース」

マルチメディアはどこへ行ってしまったのか。テレビとパソコンは一緒になれない。
通信と放送の融合はあり得ない。ケイタイでは話が通じない。通信料金はどこで下げ止まるのか。
ハイビジョンのすばらしさと困難な普及。
自動翻訳への期待と限界。
CDはいい音がしない。
・・・などヒューマンインタフェイス学会で議論された興味ある話題をのべる。
塚田 啓一 先生 (神奈川工科大学客員教授)
主要著書: 「パソコンシミュレーション」 昭晃堂 1984(監修)
「広帯域通信ネットワーク」 昭晃堂 1994(共著)
専門分野: 通信ネットワーク、通信サービス、ヒューマンインタフェース

参加申込と参加費

シンポジウム、講習会への参加は以下の方法で御申込み下さい。

  • URLから申し込む(http://www.his.gr.jp/activities/sympo/submit2/his2001/index.php3
  • 上記URLの内容をE-mailでsymp@his.gr.jpに送る
  • 学会誌Vol.3 No.2に同封されたシンポジウム参加申込用紙に記入。FAXまたは郵送する
  • PDFファイルの申込書をダウンロード。FAXまたは郵送する
  シンポジウム
《発表と聴講》
シンポジウム
《聴講》
Evening Session

 

講習会
学会員
協賛会員

 

13,000-(1) 13,000-(1) 4,000- 10,000-(3)
一般 19,000-(1) 19,000-(1) 4,000- 12,000-(3)
学生学会員
協賛会員
13,000-(1) 1,000-(2) 4,000- 2,000-(3)
一般学生 19,000-(1) 5,000-(2) 4,000- 4,000-(3)
資料のみ 8,000-(4)     2,000-(3)

(1)上記金額には論文集、CD-ROM論文集が含まれます。
(2)学生聴講費には、論文集CD-ROM論文集は含まれません。
(3)講習会参加費にはテキストが含まれます。
(4)上記金額には論文集、CD-ROM論文集が含まれます。別途送料が必要です。

参加費の振込先

郵便振替:01080-1-14009
銀行振込:第一勧業銀行百万遍支店 普通2139311
口座名「ヒューマンインタフェースシンポジウム」

シンポジウム事務局/問合先

〒600-8815 京都市下京区中堂寺粟田町1番地
ケーアールピー6号館 304号室
TEL:075-326-1331 FAX:075-326-1332
E-mail:symp@his.gr.jp


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